「いのち」を耕すコトバを見つけに

読書系ブログです。「いのち」を耕し、豊かにしてくれるコトバを見つけに、本の森へと分け入っていきたいと思っています。

水島広子著『対人関係療法でなおす双極性障害』(創元社)を読んで

こんにちは。

最終章を残したものの、特に読むのは不要とも感じたので、一旦は「読了」したものとしてこの『対人関係療法でなおす双極性障害』を取り扱うことにしました。

 

対人関係療法でなおす 双極性障害

対人関係療法でなおす 双極性障害

 

 

今回は、読書メーターに投稿した分を補足する意味合いでのエントリーを書きたいと思います。読書メーターには、次のように投稿いたしました。

 

基本的には薬物療法を必要とするものの、一生薬を飲み続けなければならない双極性障害だが、薬だけではカバーしきれない部分がある。それは、社会リズム(生活リズムと言い換えてもいい)と、対人関係という資産の毀損である。それを「補う」のが、この対人関係療法だという。これの基本となるのは、SRM(ソーシャル・リズム・メトリック)と言われる生活リズム+ストレスの強度の把握である。これを通じて、対人関係(=役割期待)を改善していく。つまりは、自分の状態を知り、躁やうつのエピソードの発現を軽減させようというものだ。

 

文字数の制限で、尻切れトンボになっていることがおわかりかと思います。ここからは、私の現状(=双極性障害II型)に引き寄せて記述を進めたいと思います。

この本を図書館で借りるようになったのは、もちろん私が双極性障害の「当事者」であるからです。とはいえ、症状の発現が軽微なので、ホントに?と思うこともあります。

私の場合ですと、初め「大うつ病」として診断され、治療が始まりました。しかし、あるタイミングから抗うつ剤が外され、統合失調症てんかん等にも用いられる薬が処方されるようになりました。

双極性障害」として明示的に加療されるようになったのは、昨年(2017年)の2月からです。主治医が交代した際に、「何と言って引き継ぎを受けているのですか?」と尋ねてみたのです。返ってきた返事が「双極性障害です。ついては、お薬も炭酸リチウムを中心にしていきたいと思います」というものでした。

その双極性障害とは、かつては躁うつ病と呼ばれていたもので、躁状態うつ状態がくり返し現れるものです。断言できる自信がないのですが、「交互に」とは書かれていませんでした。これまでは、「交互に」現れるものと思っていたのです。治療は薬物療法が中心となり、一生薬を飲み続けなければならない病気だそうです。

さて、本の内容に戻ります。この双極性障害では何が困るかというと、特に躁エピソード、軽躁エピソードの発現時に、対人関係を毀損してしまうことがあるからです(うつエピソードが発現しても、外に出られなくなって人間関係を損ねることがあります)。

この本で取り扱っている「対人関係療法」とは、くり返しになりますが、自分の社会リズムと対人関係における役割期待を見つめ直すことで、社会的・人的資源を回復していこうとするものとして理解しています。

それには、躁(II型の場合は「軽躁」)エピソードやうつエピソードが現れることに予防的な生活をすることだそうです。どちらのエピソードでも、刺激が多すぎたり(=躁エピソード)刺激を抑制しすぎたり(=うつエピソード)することが誘因となるからです。ですので、生活のリズムを把握するとともに、過去の生活歴を振り返ることが重要とされています。

我田引水になりますが、私はこのブログの中で、「病識を確立し、刷新し続けることが重要ではないか」と述べたことがあります。その点は、この対人関係療法に親和性があるのではないかと思いました。

借りてから、まず全体にザザザっと目を通すのですが、その時はまだ効果のほどを疑ってかかっていたましたが、通読しているうちに、自分の生活や対人関係(=役割期待)を徹底的に見直すことで、「治す」というよりは症状の発現を「予防」するという側面が強いものだと理解できるようになりました。その意味では、この本は私にとって、意外に良書であったと思います。購入し、折に触れて再読できればと思っています。

 

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今回は以上です。病状については個人差がありますので、この文はあくまでも「私」に限ったものであることをご了承ください。同じ病気と戦っている方々がお健やかであることを念願しております。

 

茶箪笥